田島陽子教授について

  選択的夫婦別姓推進派には論理のすり替え、飛躍を多用される方々が多い中で、最も論理趣旨一貫しており、対話が成立するのが田島陽子教授です。教授はきちんと選択的夫婦別姓の目指すジェンダーフリー社会を明確にし、選択的夫婦別姓制度が目標に対して手段合理的であることを示してくれます。(ジェンダーフリー社会の実現という目標が合理的かは別)

  田島先生は先のNHK番組でも、女性抑圧の手段である結婚制度反対を鮮明にしています。それに対して会場の一般参加者から、皆が先生のように、独身主義で出産しなければ世代の再生産が行われないではないかという指摘がありました。田島先生は「そんなことはない。いくらでも産む人はいる」というイマイチ釈然としない回答でした。

 結婚制度否定論者の出産育児に対する立場を論理的に解釈すると、三通り有り得るはずです。

1 女性が結婚出産育児のプレッシャーを受けるぐらいなら、少子化で日本が終わっても構わない。(恐らく本音?)

2 自分は結婚出産育児の負担を負いたくないので、他の人の子供にタダ乗りする。

3 女性の結婚出産育児の負担を全部社会で肩代わりし、女性が完全に自立できる状態にすれば、世代の再生産は可能である。

 

流石に1,2は有り得ないので、ジェンダーフリー社会提唱者の理想は3です。ゼロ歳児から保育園が育児し、子育ての労力費用は全て税金で賄う。このジェンダーフリー社会の理想については、引き続き論じていきたいと思います。